道立自然公園野幌森林公園内の道路の件で、陳情書を提出しました。
道路の位置等を示した図(写真)と以下に陳情文を掲載します。
令和3年6月22日
江別市議会議長
宮本 忠明様
陳情者
住所 江別市野幌若葉町44番地の1 ファーム田村103
氏名 フォーラム野幌の森 代表 五十嵐 敏文
道立自然公園野幌森林公園内の江別市道の「歩道」化を求める陳情書
野幌の森は昭和43年に道立自然公園野幌森林公園に指定され、53年目の時を迎えています。
@ 「歩道」化を求める道路区間(以下、当該道路)は、公園利用計画で「歩道」とされています。
当該道路は中間に林道を挟んでいますが、公園内林道の一般車両全面通行禁止による歩道化に続き、北海道から「江別市道(基線および西3号線)廃止に関することについて」(昭和44年8月、百施200号)により廃道要請されました。
A 江別市は昭和60年4月よりRTN工業団地開発事業を推進する過程で、「札幌テクノパーク」(昭和61年分譲開始)と結ぶ道路整備を計画し、北海道に対し当該道路を防火帯道路として直線化・拡幅整備し、公園利用計画で「歩道」の位置付けから「車道」に変更することを陳情しました。しかし、北海道は江別市の陳情に対し、公園利用計画の変更はしないと決定しています。(昭和63年12月)
B 江別市(企画課)は「ここから先の区間は歩道です。一般車両は通行できません。江別市」との看板を野幌森林公園内の3か所に設置(平成16年12月)し、当該道路が公園利用計画の「歩道」であることを明示し、告知を継続しています。
C しかし、一般車両が通行可能な状況であることから、当該道路沿いにごみの不法投棄が続いています。世界的にも貴重な平地林である自然公園の特別地域での不法投棄は異常であると同時に自然観察等の景観として不適切で、不法投棄の原因である一般車両通行への根本的対策が求められます。
D 江別市が当該道路管理の為に実施した草刈り(平成26年6月)により、北海道自然公園条例により特別地域において採取又は損傷が規制されている植物を損傷したと判明したことがあります。 その後、江別市は特段の事情がない限り、路肩の草刈りを行わないと決定したことから、自然な景観と自然観察や散策等に適した状況になりつつあり、自然度の一層の向上が望まれます。
E 当該道路は、「歩道」であるにも関わらず、過去に交通量が多かったことから、自然観察会のルートとして利用されることが無い状況が定着しています。車両が通行する為に、安全ではなく、路傍の植物が土埃や泥はねにより汚れ、自然観察に適しておらず、車両通行の振動により鳥類や動物の忌避行動を招く等に因ります。「歩道」が一般車両の通行する「市道」でもある二重性の弊害です。
F 江別市は、平成16年より当該道路の登満別と瑞穂口において交通量調査を継続実施しています。 開始時の平成16年と直近の令和2年の交通量比較は次のとおりです。合計数字のみを比較すると、登満別合計339台から15台へ、瑞穂口合計364から24台へと大幅に減少しています。
なお、当該道路は生活道路ではないため、毎年11月に公園内市道の2ヶ所に「通行止 この道路は冬季除雪しません 江別市」の看板が設置されます。冬期間に通行利用出来なくても支障がないのです。
上記に述べたこと等を踏まえ、町村金吾知事が「自然公園内の道路計画は、無車道地区を作って、車の通らない道路を作ることを考えている」と議会答弁した原点に立ち返り、北海道が公園利用計画を変更しないと決定してから33年経過していることを熟慮し、更には交通量調査結果等を踏まえ、当該道路が地域周辺の交通機能ネットワークにおいて役割を終えていると判断され、都市近郊にあって世界的に貴重な平地林を道立自然公園野幌森林公園として未来に引き継ぐという公益ために、当該道路を「歩道」とする議決をされるよう陳情します。
記
道立自然公園野幌森林公園内の江別市道(小野幌野幌間道路の一部である基線、西野幌22林班開拓道路及び西野幌開拓支線の一部)を、同公園の利用計画の「歩道」とする為に、一般車両の通行しない措置をしてください。
以上
◆審議経過
・2021年8月20日
江別市議会総務文教常任委員会の結果
不採択4名、趣旨採択3名
◆結果報告
・2021年9月1日
江別市議会第3回定例会
不採択(議員定数25名)
(自民クラブ6名、公明党5名、日本共産党市議団3名)